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ハンドボールの歴史
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ハンドボールの原形とも言える競技は、紀元前600年頃のアテネの遺跡にその跡を見ることができます。スポーツとして、現代とほぼ同じルールで初めて試合が行われたのは1917年ドイツでのことです。バレーボールやバスケットボールと同じく、発明の時期、発明者がはっきりとしているスポーツです。
 
日本においてハンドボールが初めて紹介されたのは、1922年のことです。当初は「手球」とも呼ばれていましたが、後に「送球」となり、戦時下での敵性語使用禁止などを経て第二次世界大戦終了後の1948年からは「ハンドボール」の呼称が復活しています。
 
バレーボールにも9人制と6人制がありますが、ハンドボールも当初はサッカーと同規模のフィールドでプレイする11人制が主流でした。しかし、室内競技としての普及が進み、日本では1963年以降、公式戦はすべて7人制で行われています。オリンピックへの参加は1972年が最初です。
 
バレーボールにも砂浜でプレイするビーチバレーがありますが、ハンドボールでも近年ビーチハンドボールが盛んになってきました。日本での普及は2000年前後からのことですが、ルールも工夫されており、よりエキサイティングな試合を楽しむことができます。しかし、プレイできる環境が限られることから認知度はいまひとつです。(今のところビーチハンドの公式戦が静岡県内で行われたことはありません。)
 
発祥の地ヨーロッパでは、国民的スポーツとして愛好されている国も多く、プロリーグも存在するハンドボールですが、日本では競技人口が伸び悩んでいます。スポーツとしての魅力自体は、決して他の種目に負けるものではありませんが、やはり日本では野球やサッカーなどのマスコミへの露出頻度が高い競技に比べ知名度は低く、一部の個人プロプレーヤーを除き、アマチュアのみのハンドボールは未だマイナー競技の域を脱しきれずにいます。

富士宮でのハンドボール競技
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富士宮市で最初のハンドボールチームは富士宮東高ハンドボール部です。当時東高は女子校であったため、富士宮市にはながらく男子チームは存在しませんでした。昭和50年星陵高校の開校と同時に、星陵高ハンドボール部が創部されました。同校は男子校であったため、ようやく市域に男女チームが揃うことになりました。
 
細沢覚氏の指導のもと、星陵ハンド部は創部7年目で全国大会出場を果たすなど、県下屈指の実力をもつチームとなりました。しかしながら、市内のチーム数はその後25年間で2チームしか増えず、星陵高男女と富士宮東高男女の4チームのみという状態でした。県下全体を見回すと、チーム数を減らしている地区もあることを考えれば「健闘」とも言える状況ですが、静岡県東部地区の高校チームの実力は明らかに中部地区に対し見劣りするような状況です。
 
これは、中学での部活動へのハンドボール競技の普及が、東部地区において大きく遅れていることが大きな要因です。中体連県大会ハンドボール競技は、県中西部地域のチームのみで行われるような状況で、県東部地区からの参加はありません。東部地区の高校ハンドボール部の選手のほとんどが、高校入学後からハンドボールを始めた生徒ばかりなのです。
 
それでも近隣の富士市においては、既に富士市ハンドボール協会を中心にスポーツ少年団が発足しており、富士高など富士市内の高校チームのレベルアップにつながっていることなどから、ここ富士宮市でも細沢氏が発起人となり、星陵高OB、富士宮東高OB、富士高OBなど地域のハンドボール経験者を中心に、富士宮市ハンドボール協会を立ち上げることになりました。平成12年のことです。協会の設立目的はまず第一にハンドボール競技の普及であり、スポーツ少年団による小中学生への指導を活動の柱としました。次に、地元チームのレベルアップにつなげるための練習会の主催。指導者育成のための経済的バックアップなどを行うこととしました。

富士宮市ハンドボールスポーツ少年団
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平成14年、富士宮市ハンドボール協会が正式に発足したことを受け、富士宮市ハンドボールスポーツ少年団が創設されました。
 
少年団は、楽しく、安全に体力の向上をはかり、団体競技ならではの連帯感を感じながら、スポーツすることの歓び、チーム内でひとりひとりが責任感を持って行動することの意義、他人を思いやるこころを自主的に学んでいくことを目標として、ハンドボール競技を通じて地域の少年少女のからだとこころの健全育成をはかることを目的としています。
 
対象はスポーツ好きの小学生から中学生と謳っておりますが、保護者の同伴があれば就学前であっても練習への参加を認めています。また、今後はOBにも継続して練習に参加してもらいたいと考えています。
 
あくまで子ども達の健全育成が第一ですので、体力のない子から運動能力の高い子まで、皆が楽しく「ハンドボール」を使いながら体を動かすことができるよう、練習内容を工夫しています。また、できるだけ付き添いの保護者の方にも体を動かしてもらい、家族のみなさんの健康増進・体力増強にもつながるようにと考えています。
 
練習日は月に2回、第2・第4火曜日の夜、市内の学校(主に星陵高)の体育館、または富士宮市民体育館を練習会場とし、市内在住の指導者、主に高校の教員と、既に社会人となった高校チームのOBを中心に指導にあたっています。
 
参加者数は創設以来10~20名程度で推移しています。小学生が参加者の中心で、やはりスポーツ好きの子達ですから、小学生の間は少年団の練習に熱心でも、中学入学後は運動部に所属してしまうため、次第に少年団の方には姿を見せなくなってしまうのです。
 
学校の部活動が忙しく、また体力をそちらで消耗してしまうので致し方ないところでしょうが、残念なことです。このあたりにも、サッカーなどでは学校のチームよりクラブチームの練習を優先するような雰囲気があることと較べると、ハンドボールがまだまだ子ども達に選ばれる種目足りえていないのだと感じます。

主催大会
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現在、2つの大会と1つの練習会を主催しています。どちらも地元高校チームの強化を目的として、夏期に天野カップ大会、冬期に強化練習会と十字屋杯大会を開催しています。
冬期強化練習会は、県内外から60チームを越える高校チーム(一部中学・高専チームを含む)が集まり、集中的に多様なチームと練習試合を行うことにより、強化を目指すものです。星陵高グラウンドと市民体育館を同時に使用する際のコート数は最大12面で、規模としてはハンドボール界ではおそらく日本最大級の練習会です。
その練習会の中間日に開催されるのが十字屋杯大会です。予選リーグ・決勝トーナメントを通して優勝を目指しますが、男子決勝は他県の全国大会出場チーム同士の対戦となることが多く、なかなか優勝カップが静岡県に留まることができないでいます。いつかは地元富士宮チームの優勝を!と望まずにはいられません。しかしながら、全国大会レベルの試合を間近で、しかも地元の高校のグラウンドで見られるというのはなかなかできることではありません。今後とも長く継続していかなければならない事業と考えています。